酔っ払うなんて最低!
フランス料理で思いおこされるのは、エスカルゴとか生ガキといったところでしょうか。
エスカルゴはフランス人が外国から"力タツムリ野郎"と悪口をいわれるほど、年間4万トンが胃袋に消える消費大国。
ゆでたカタツムリをバター、ニンニク、パセリ、香料で味つけした、この料理のおいしいこと。
フランス人は国中のカタツムリを食べつくし、今や世界中に求めています。
ハンガリーやアルジェリア、さらにはトルコ、中国からも輸入し、消費量は増えるばかり。
外国ではほとんど食べないので独占できるのかもしれません。
この点は日本のウナギと似ているかもしれませんね。
生ガキは9月から3月までがシーズン。
フランス語の月の名のつづりにRがつく期間です。
レモン汁やすっぱいソースをかけて食べます。
日本のカキフライなんていう料理法は思いもよらない生1本です。
さて、フランスで社交とか、つきあいでもっとも大切なのは食事に招き、招かれるということでしょう。
日本人が考える以上に、フランス人にとってはともに食事をすることは重要です。
日本で贈り物をしたりするような時も、食事で結構。
私の友人とは家族もふくめて、血より濃い縁、つまり食事でつながっているということになります。
パリに滞在中に習得し確信した私の哲学は、「すべてはテーブルから始まる」という真理です。
友人たちはよく飲みますが、酔ったのを見たことがありません。
瓶を片手に路上にねている乞食以外に酔っぱらいに出会ったことは皆無です。
酔っぱらうことは社会人として最低な行為であり、人間失格を意味しているのです。
いつも酒のうえにあるフランス人には「酒のうえでのこと」など、日本式の話は通用しません。
これは国民の2割がアル中といわれる、この国のパラドックス(逆説)の現実です。